悪魔の妹は怒りの叫びをあげていた。
彼女は獲物を自分の意のままに誘導し、ゆっくりと追い詰め、
その恐怖する様を眺めながら嬲り殺すような遊び方が好きだった。
ある雨の日、長い間遊んでいなかった彼女は、久しぶりの獲物を見つけると
とっておきの罠にこの獲物を嵌めようとした。
獲物はいつものように彼女を楽しませてくれるはずだった。

しかし、それは未だそこに現れた時のままの姿でいた。
黒と白の服を纏った、只の人間が。
この魔理沙とかいう人間は、悪魔の妹フランドールの張る光の網を、ぎりぎりのところで避け続けた。
その飄々とした様はまるで遊んでいるかのようだった。

「どうして!?」
彼女の叫びは何に対して向けられたものだったのだろう。
目の前の意のままにならないその人間に対してだったのか。それとも。
彼女の姉は静かに彼女を諭したものだった。
この世の全てのものは、もって生まれた力と性ゆえに、どうにもならないことがあると。
それは運命を操る力を持ったものでさえも、どうしようもないことだと。
悪魔の妹は、館から出る事すらままならなかったのだ。
初めてここに生を受けてから、ずっと。

憎しみに満ちたフランドールの叫びはいつしか悲鳴のようになっていた。
彼女の体と翼からは光が溢れはじめ、その光は殺意を持った刃となった。
だがそれはそれまで彼女が放ってきた、獲物を追い詰め、遊ぶためのものとは随分と違っていた。

それは光と魔によって織り成されていたが、まさしく叫びだった。
495年もの間鬱積していた思いを吐き出すかのような、鋭く、暗くだが純粋な。
光は過去と思いを年輪のように刻み、輪をなして広がった。
水面に落ちた涙の、波紋のように。

「誰か私を見て」
「誰か私と遊んで」
「誰か…」
光をくぐる度に魔理沙はフランドールの記憶と心を垣間見る。
それらは本当に幼稚だけれども―その冷たく透き通った光を魔理沙は美しいと思った。

フランドールの叫びはもはや声となっていなかった。
全ての魔力を、思いを吐き出し、崩壊をはじめるフランドールの肉体。
止めの光条を放った魔理沙とフランドールの視線が交差する。
そこにいたのは、ひとりぼっちの、目を紅く泣き腫らした、ただの幼子。
刹那、気を取られた魔理沙に最後の思いが飛ぶ。
「誰か私を…愛して」
光の刃は魔理沙を貫いた。
だが、魔理沙を貫いたはずの光は四散し、光の粒となった。

「…受け取ったぜ」
魔理沙は1枚の呪符を取りだし、そっと優しく呟いた。
呪符に光が集い、広い廊下を埋め尽くさんばかりの光条が広がる。
フランドールはそれを避けることも出来ずに見つめながら、微かに微笑んだ。
そして光の奔流に飲み込まれながら、静かに崩れて消えた。
「あぁ…あったかいな…」






魔「てな事があったのさ。」
霊「じゃあなんでそいつがまだいるのよ。しかもここに。」
魔「肉体なんて只の飾りらしいぜ。」
フ「魔理沙。それ?」
魔「おう。こいつだ。」
霊「何が?」
魔「結婚するんだろ?」
霊「誰とよ」
魔「うってつけに神社だし」
霊「あー?」
フ「基督式のが良かった?」
魔「だったら、宵闇の妖怪でも紹介するぜ」
麗「おまえら、もう帰れ」




はじめてのSS。
本来は1頁ネタ漫画用の子ネタで、
シルバーガン60秒避けと495年の波紋を被せようとしたものだった。
でも考えると1頁に入らない上に、元ネタが結構そっけない表現でいじりきれない。
…捨てるのもあれなので文章化。むしろ弾幕への愛を綴ったSSに。
ちなみに原案ではフランドールの止めの台詞はもちろん、
「私のこと、愛してる?」(爆発)。



























That's a sensible answer to a challenging quteiosn Viki(2012/09/17,19:33)

こめんと
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