「月はね」
悪魔の少女はおもむろに、御伽噺を語り出す。
「憎んでいたの、昔から。眩きあの太陽を」
いつものように、おどけたように。どこか懐かしむように?
「だってそうでしょ?太陽は、月を締め出し閉ざしてしまう。
広大なる天つ空の上から、地平の下なる闇夜の国へ」
ありふれた御噺だ。聞かされた人の少女は思う。
「太陽は眩しすぎたから。月が溶けてしまうほど」
きっとどうでもいい噺、人が語ったものならば。

「だからある時太陽を、月は蔽ってしまったの。
世界は陰に包まれた。月の望んだ闇夜の下に。
天地を仄かに照らすのは、陽と月の散らす火花のみ」
人の少女は眼を瞑り、話にのみ聞く景色を想う。
しかし瞼に浮かぶのは、いつかの真夏の夜の夢。
天蓋は紅き光に満ちて。

「だけどすぐ陽はあらわれた。月が隠すのを止めたから」
それきり悪魔は黙り込む。
これで終わりなのだとしたら、なんて半端な御噺だろう?
人の少女は問いかける。興味なさげに、でも、どうして?と。

「そんなのきまってるじゃない」
悪魔の少女はこたえていった。
嘲るように、哀れむように。でもそれは誰に向けられて?
「月はね」
悪魔の少女は眼を閉じる。紅き月と呼ばれる少女。
「太陽がないと、輝けないの」



























この、のんびりと暖かそうな光景から広がる話はなんと幻想的で素敵な世界なんだろう (2006/11/01,20:21)
レミリアもれみりゃだし、霊夢も少女なのかな
素敵なお話と絵ですね (2006/11/01,20:45)
描きこみが凄過ぎる…!
木目が!木目があ! (2006/11/01,23:32)
なんだか寂れた家屋・・・
よく見ると、縁の下やら天井やらにいろいろ棲んでるし!
ここが博麗神社だとしたら・・・
賽銭不足の影響がこんなにも深刻なものに! ぽち(2006/11/02,01:42)
glad to meet you..
i really take pride in owning the opportunity to say some words with you
i respect you for a long time
the character made by you i like very much
 raven(2006/11/02,06:41)
後ろにいるのは火車? ……魍魎? aogiri(2006/11/02,23:52)
レミリアにとって霊夢は太陽なのだろうか。
自らを月に譬えるならば。 人双(2006/11/03,01:31)
私が見えない場所を、私の代わりにあなたが照らすの。
そうして月は夜を照らす。世界が闇に溶けないように。

「どっちにしろ天敵は曇天、雲ってか?」
って魔理沙、そのツッコミは台無し… 北方太陽と夜(2006/11/06,01:55)
ここは素晴らしい妖怪跋扈な神社ですね
いや本当に背景の書き込みは異常を超えて神ッ...!!
寧ろ凄く可愛い!(← 米(2006/11/09,09:37)
静物の質感がすげぇ・・・ 0005(2006/11/20,13:03)
なんか色々居て楽しいなw (2008/07/02,21:01)
色々います。しかしこの木材のリアルさがすごいなあ。 三重県民(2010/02/08,19:17)

こめんと
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